バブル期には各社ともV/UHFのオールモード機を出していました
アイコムからV/UHF帯のオールモード機IC-9700が発売になり、さびしかった1200MHz帯も少しは活気が出てきたように感じられ、マイクロウェーブファンとしてはうれしいかぎりです。
何といっても1200MHz帯を標準装備とし、価格をおさえたことはよろこばしいかぎりです。
今ではV/UHF帯のオールモード機は前述のアイコムのIC-9700のみですが、バブル期にはアマチュア無線機メーカー各社がラインナップをそろえておりました。
1986年頃から始まったバブル景気。
私はあまりおこぼれにあずかる記憶はありませんでしたが、バブルの波はアマチュア無線界にも押し寄せてきました。
それまではV/UHF帯ではFMでの交信がほとんどで、CW,SSBでの交信は一部のマニアに限られておりました。
そんな折アマチュア無線機の3大メーカーが相次いでV/UHFの固定型オールモード機を発売を開始しました。
1987年にヤエスからFT-736が発売50/ 144/430/1200MHz SSB/AM/ CW/FM 10Wで 227,900円 50/1200MHzはオプション
1988年にケンウッドからTS-790が発売
144/430/1200MHzSSB/CW/FM 10W でGタイプは309,000円
1989年にアイコムからIC-970が発売アイコムは後によりコンパクトなIC-910も売り出しています。
144/430MHz SSB/CW/FM 10Wで 268,000円 1200/2400MHzはオプション
いずれもオプションを追加すれば30万オーバー。
バブル期ならではの無線機です。
少し前までは衛星通信をやりたくても、V/UHF帯のオールモード機はまだメーカーが出していなくて、HF帯の無線機を親機にしてトランスバーターを自作していた頃と比べると、まさに隔世の感があります。
トランスバーターの親機にケンウッドのTS-790を購入
この頃はマイクロ波に熱中しており、5.7GHzで遠距離通信をしたくて、トランスバーターの親機に1200MHzで、CW,SSBの出せる無線機を物色しておりました。
アイコムのIC-1271が1200MHzのオールモード機でしたが、どうせなら多少図体がデカくなりますが、144MHz,430MHzもあるTS-790Gの方に分があります。
バブルのおこぼれにあずかれなかった私は新品には手が出ないので、ヤフオクでTS-790Gを購入しました。
AMは出せないのに、オールモード機と銘打っている事には少々違和感はありました。
すでに衛星通信からは手を引いておりましたが、TS-790Gにはサテライト機能も付いております。
入手して実際に使ってみると、送信時のAFのゲインが足りません。
ハンドマイクなら何とか使えるのですが、スタンドマイクのMC-60ではゲイン不足で使い物になりません。
MC-60にマイクアンプを組み込んで、どうにか使えるようになりました。
現在でもV/UHFのメインの無線機として現用中
30年弱経った現在でもV/UHFのメインの無線機として現用中です。
SSBはまったく使わなくなりましたが、144MHzのFMと430MHz,1200MHzのレピーターでローカル局とラグチューに使用しております。
先日の買取品のなかにも含まれておりましたが、サブディスプレイの表示がありませんし、430MH帯がPLLのロックはずれです。
常に使っておると何でもないのですが、長い間電源を入れずに放置しておくといろいろなところが故障してきます。使わない無線機や測定器も時々電源は入れるようにしておきたいものです。