不法電波・不法無線局とは?
電波を使用するためには、無線局の免許が必要です。
免許を受けずに開設された無線局を不法無線局、発射された電波を不法電波と呼びます。不法電波はなぜいけないのでしょうか?
不法電波は他の電子機器に悪影響を及ぼす原因となります。
テレビ・ラジオの映像・音声の妨害、携帯電話やスマートフォンの通話の阻害、医療機器への悪影響、警察などで使用する重要な無線通信を阻害する等、社会生活に重大な悪影響を及ぼします。
重要な無線通信には、通信業務、放送業務、警察、消防、航空、気象業務、電気事業、鉄道事業、漁業通信等で使用される無線通信があります。
公共性の高い無線局に妨害を与えた場合は、5年以下の懲役又は250万円以下の罰金の対象となります。
不法電波の要因は?
不法電波の要因は、法令制度を知らない、または、誤解して無線局を運用している場合が多い。
摘発された不法無線局の半分は、アマチュア用無線機、パーソナル無線機、市民ラジオの無線機を改造したもの、外国規格で製造された無線機を輸入したもの、日本で製造された外国規格無線機を逆輸入したものです。
アメリカにおいては5〜10Wの出力が許されています。
免許が必要でない無線機
微弱電波を使用した無線機(例:ラジコン、コードレス電話等)
市民ラジオの無線局
・周波数26.9MHzから27.2MHzまで
・空中線電力0.5W以下
・技術基準適合証明を受けた無線設備
無線設備規則の一部改正により、旧技術基準適合証明を受けた市民ラジオの無線局は、2022年(平成34年)11月30日が使用期限となります。
新しい技術基準適合証明を受けた無線機があればこれ以後も市民ラジオを使用できます。
特定小電力無線設備
・空中線電力0.01W以下
・総務省が定めた周波数を使用
・技術基準適合証明を受けた無線機
・混信その他の妨害を与えないで運用をすること
免許が必要な無線局
微弱電波のレベルを超えた無線機器、市民ラジオ及び小電力無線局の条件を充たしていない無線機器の使用には、免許が必要となります。
免許を取得しないで電波を発射すると、不法無線局を開設・運用したとされ電波法違反となります。
1年以下の懲役又は100万円以下の罰金、また、公共性の高い無線局に妨害を与えた場合は、5年以下の懲役又は250万円以下の罰金の対象となります。
無線機を購入する場合は、免許の要・不要の確認を
通信販売等で、市民ラジオ、アマチュア無線、パーソナル無線の無線設備で多く売買されています。
総務省は、これらの無線設備が不法無線局として使用されることを防止するため、「指定無線設備」として指定し、販売する業者に対して購入者に免許を受けて使用する必要がある旨の告知を義務付けています。
無線設備を購入する場合は、免許が必要かどうか販売店に確認しましょう。
その他の妨害電波
免許の有無に拘わらず不法というか妨害電波もあります。
口笛等による無線機の動作の確認。
混信を与えて早く交信を終わらせて、あとから自分が交信をはじめる。
V.UHFで多いのがダンプカーなどでコールサインを名乗らず交信。
さすがアメリカ罰金もデカい
似たような行為は日本でも7MHzあたりでは結構あるが、ARRLニュースによると、音楽などを流して意図的に妨害行為を行ったカリフォルニア州のアマチュア無線家・W6***(ex N6***)に対して、FCC(米国連邦通信委員会)は2万5千ドル(約252万円)の罰金(没収額に基づくと記載)を課した。
記事によると、Western Amateur Radio Friendship Assocation(WARFA)が75mバンドで週に3回行っているロールコールにおいて、カリフォルニア州のアマチュア局による妨害が繰り返され、それを止めずQSOを中断せざるを得なかったとしている。
高周波方向探知(HFDF)センターは、該当局が3908kHzで意図的に妨害するアマチュア局の監視を行い、該当局に対して通信法と委員会の規則に違反していると警告。
だが、違法行為は継続して続けられ今回の処分となった。
無線局は正しく免許を受けて健全に運用しましょう