分かっているようで解らないマイクロウェーブ | 電子レンジからイージス艦まで

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Microwaves

このブログにはよくマイクロウェーブの記事がでてきます。
私(JA2FJG)の57年におよぶアマチュア無線活動の大半をマイクロウェーブにかかわってきました。

マイクロ波とは一般的に、波長 1mから100μm、周波数 300MHzから3THzの電波(電磁波)を指し、この範囲には、デシメートル波 (UHF)、センチメートル波 (SHF)、ミリメートル波 (EHF)、サブミリ波が含まれる。
しかし、明確な定義がある用語ではなく、より狭い範囲やより広い範囲に対して用いられることもあります。

携帯電話やスマホも700MHz帯から3.5GHz帯の電波を使用していますので、当然マイクロウェーブ通信の一種です。
他にも電子レンジや自動車の自動ブレーキシステム等が良く知られたところです。

マイクロ波の応用分野は広く、衛星テレビ放送、マイクロ波通信、レーダー、マイクロ波プラズマ、マイクロ波加熱(中でも最も身近にある物が『電子レンジ』です)、マイクロ波治療、マイクロ波分光法、マイクロ波化学、マイクロ波送電、マイクロ波イメージングなどがあります。
ちなみにGoogle翻訳で電子レンジと入力すると、Microwaveと訳されます。

電波を利用する上の便宜上波長によって分類したものの一つで、法規によって決められたものではなく、世界中の関係者によって1930年ころから呼び習わされてきたものなのです。

総務省の文書では、3ギガヘルツから30ギガヘルツの範囲、すなわち、SHFに相当する範囲をマイクロ波とよんでいます。
極超短波(UHF),ミリ波(EHF),サブミリ波とは分けています。

マイクロ波の波長は、1~10cmで、直進性が強い性質を持つため、特定の方向に向けて発射するのに適しています。

携帯電話等では中継局を各所に設ける事によってこれに対応しております。

伝送できる情報量が非常に大きいことから、主に放送の送信所間を結ぶ固定の中継回線、衛星通信、衛星放送や無線LANに利用されています。

この他、レーダーもマイクロ波の直進性を活用した利用システムのひとつで、気象レーダーや船舶用レーダー等に利用されています。

軍用のイージス艦やパトリオットミサイルの中枢にC,S,Xバンドのレーダーが使用されています。

自動ブレーキの探査にはミリ波レーダーが使われることが多いが、赤外線を使用する場合もある。
ただし赤外線は太陽の直射光線に弱く、朝や夕方など機能が働かない場合があることや約50mまでしか探査ができないことを留意する必要がある。
また雨天時の雨粒による誤認識を考慮し、ワイパー作動時には機能がキャンセルされるものもある。

なおレーダーに代わってデジタルステレオカメラも使われている。

カメラはレーダーに比べて安価ながらより細かい情報が得られる半面、夜間や悪天候時に性能が発揮できない場合があるため、車両によってはレーダーとカメラ双方を装備することで機能の強化を図っている。

アマチュア無線関係のマイクロウェーブの歴史に限ってみますと、1968年以前は一部の熱心な愛好家が専ら自作の無線機で運用しておりました。

当然真空管の時代からの事です。

私が2アマの国家試験を受験するきっかけになったのも、430MHzでテレビをやりたかったからです。

現在では430MHz帯ではアマチュアテレビの運用は許可されておりません。

当時はまだ2アマ以上の資格がないとアマチュアテレビでの交信を行う事ができませんでした。

メーカー製の430MHzトランシーバーがはじめて世に出たのは私の知るところでは1968年で杉原商会のSU-435です。

430MHz FM 10Wで79,000円。

ちなみに同年にトリオが出したTS-510が 3.5-30MHz CW/SSB 100Wで79,200 円でほぼ同額である。

あまり知られていないが、杉原商会はモノバンド 7,50,144MHzSSBトランシーバーを39,500円で売り出しています。

これらの事からも分かるように、約50年前は430MHzは特殊な存在であり、技術的にも難しく、使えるパーツも高価でした。

1970年にスタンダ-ド工業が発売したトランシ-バ-は 430MHz FM 5Wで 100,000円です。
少し遅れて1971年からトリオ、アイコム、ヤエスの3大メーカーが追随しましたが、10Wで約8万から9万円でした。
物価も考慮するとかなり高額な商品だった事がわかります。

ちなみに1200MHzは1978年に KF-1200を三協特殊無線 がトランシ-バ- 1200MHz FM 1Wで89,500円で発売しております。
PLL制御のトランシ-バ-がはじめて発売されたのは1983年のアイコムIC-120 です。1200MHz FM 1Wで89,800です。
これは売り出されて早々に購入しました。

2400MHzのトランシ-バ-は1992年のケンウッド TM-2400で 2400MHz FM 1Wで139,800円。
これも早々に予約を入れて購入しました。

シリアルナンバー1桁台を狙いましたが、地方のせいかシリアルナンバーは1桁ではなく2桁になりました。

5.7GHz帯から上のトランシーバーは過去から現在に至るまでメーカーは販売しておりません。

自作もしくはトランスバーターに頼らざるを得ません。

トランスバーターとしてはマキ電機、セブロン、川越電機、コスモウェーブ等で販売されておりましたが、残念ながらセブロン、コスモウェーブを除いて活動を中止したようです。

 


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