マイクロウェーブに熱中していた頃に自作した5.7GHzトランスバーター

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プリント基板パターン

マイクロウェーブのきっかけはサテライト通信です

随分昔の事ですが、サテライト通信を始めたのをきっかけに一時期マイクロウェーブの製作に熱中しておりました。

サテライト通信とは通信衛星を介して、アマチュア無線局が交信を行うものです。

視力の衰えで、基板の製作が困難になりだした時まで約30年以上。

頑張ってはみたものの、やはり寄る年波には逆らえず、老眼鏡、ルーペを駆使しても、

1005と呼ばれる長さが1ミリで幅0.5ミリのチップ部品を扱うのはさすがに苦しくなってしまいました。

チップコン

へそ曲がりな性格なのでメーカー製は嫌

根がへそ曲がりなもので、メーカー製の製品がない物を夢中で作っておりました。
430MHzのオールモード機がない時期に430MHzのトランスバーターを作り、衛星通信のまねごとを始めたのがきっかけで、1.2GHz,2.4GHz,5.7GHz,10GHz,24GHz,47GHzと上へ上へと上がって行きました。

なかでも1.2GHzと5.7GHzはさまざまなタイプのトランスバーターを作りました。
最終的にはトランスバーターでなくトランシーバーまで作りたかったのですが、デジタル回路に疎くトランシーバーは断念しました。

1.2GHzは同時期に八戸方式?が「モービルハム」に投稿されユニークで安価なパーツを使った物で興味深く拝見し、随分自分でも試しました。

まだ高価でジャンクでしか手に入らなかったバラクターではなく、安価なスィッチングダイオードとトランジスターを使った物です。

後にメーカーが1.2GHzと2.4GHzの無線機を出しましたので、主力は5.7GHz以上になってしまいました。

5.7GHz以上になると測定器は欲しい

やはり5.7GHz以上の周波数帯となると、テスター一丁の無手勝流では苦しくなってしまいました。

ヤフオク等で測定器漁りがはじまり、HPのパワー計432A、竹田理研のマイクロウェーブカウンターTR5211B、同じ竹田理研のスペアナTR4133A等を入手して、調整、測定が楽になりました。

沢山作った5.7GHzのトランスバーター

5.7GHzのトランスバーターは合計すると10種以上作ったと思います。
なかでも市販のアルミチャンネルをケースに使用したハンディタイプ?はたくさん作りました。
いろいろなデバイスを使いましたが、なかでも安価なミニサーキットのGAL2を多用しておりました。

基板の作成にはシェアウェアのCADソフトと感光基板を使用しております。
2.4GHzまではガラエポでもいけますが、5.7GHzでは松下電工のPPO基板を使用。
感光剤はサンハヤトで材料持ち込みで感光剤を塗布してもらいました。

サンハヤトさんには基板カッター、ライトボックス、エッチング装置、ミニドリル等大分売り上げに協力しました。
パターンの一例とエッチング後で下は局発の2逓倍回路です。

プリント基板パターン
プリント基板
エッチング後の基板
アルミチャンネルとアルミバーを加工して自作のケースに仮に入れた状態です。
2ミリのタップを切ってビス止めしてあります。
ケースに仮置き
ケースに仮置き
こちらは実装後です。
できればケーブルと配線は隠したかったのですが
ケースに実装
2段構造になっておりRF基板の下側(裏側)にドレークの基板を改造した2240MHz-PLL回路と2逓倍回路を組み込んであります。
中間にビスが見えますが4mmのアルミ板で仕切って上下2段になっております。
こちらに関しては2タイプを西新潟クラブに投稿してあります。
このトランスバーターに同軸リレーの代わりにサーキュレーターを使用し送受の切り替えは無電源です。
特性を測ったわけではありませんが、まずまずのアイソレーションです。
かなり汚い写真ですが運用スタイルは画像のようにトランスバーターに1.2GHzのハンディ機を親機にして運用しております。
アンテナは鍋蓋を使用。
ピンボケの画像ですが。
運用スタイル



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