真空管時代の最後の名器トリオのTS-830が入荷
TS-830は1976年に発売されたTS-820の後継機です。
TS-820D 3.5-29.7MHz SSB/AM 195,000
TS-820S 3.5-29.7MHz SSB/AM/CW 100W 230,000
TS-820X 3.5-29.7MHz SSB/AM/CW 10W 178,000
TS-820V 3.5-29.7MHz SSB/AM/CW 10W 213,000
TS-820Sの230,000円に比べて1980年に発売されたTS-830Sは180,000円と5万円も安くなっております。
TS-830S トリオ トランシ-バ- 3.5-30MHz SSB/CW 100W 180,000
TS-830V トリオ トランシ-バ- 3.5-30MHz SSB/CW 10W 166,000
トリオのTS-800シリーズは、フラグシップ機のTS-900シリーズに次ぐミドルレンジ機の位置づけです。
同時代のフラグシップ機は1982年に発売になったTS-930です。
TS-930S 3.5-30MHz SSB/CW/FM100W 269,800
TS-930V 3.5-30MHz SSB/CW/FM 10W 249,800
TS-930SAT 3.5-30MHz SSB/CW/FM100W 299,800
TS-930VAT 3.5-30MHz SSB/CW/FM10W 279,800
トリオのTS-830はどんな無線機
TS-830は普及機のTS-500シリーズに比べれば、格段に完成度の高いトランシーバーです。
特筆すべき点は内部ノイズレベルの低さです。
混信除去機能もアナログ機ながら最近のデジタル機に匹敵しております。
受信できるのはハムバンドのみで、最近のゼネカバが当たり前のトランシーバーに比べるとその点は劣っています。
アナログのVFOの周波数をカウンターで読み取って表示しております。
局発はこれ以前の機種では個別のバンドごとにクリスタルで発振させていましたが、TS-830では個別のバンドの周波数をPLLによって生成しております。
当時としては画期的な事です。
これ以後HFのトランシーバーは大きな進化を遂げて、デジタルVFOによるセネカバ受信とファイナルがトランジスターさらにはFETによるパワーアンプへと変わっていく事になります。
今回入荷のTS-830
オプションのCW用クリスタルフィルターも付いており、内部もなかなか綺麗な状態です。
出力も定格の100Wを軽くクリアーしております。
個人的にはトリオ、ケンウッド史上でも3本の指に入る名器だと思っております。
後継機はこちらのTS-890です。